2025年度 スローガン
響け!
一人ひとりの個性
第62代 理事長
尾形 翔平
理事長所信
【はじめに】
1936 年 7 月、「集え、若き獅子たちよ」のスローガンの下に設立された福島青年会議所では、その創始の精神が綿々と受け継がれてきました。様々な運動を創りあげてきた諸先輩方の英知と勇気と情熱が、現在の私たちの活動の基盤となり、地域社会の発展に寄与してきました。私たちは巨大災害、感染症、国際情勢の変動など、目まぐるしい時代の変化を経験しました。これらは従来の価値観を見なおしつつ、いかなるときでも私たちの運動を継続する重要性を改めて認識する機会となりました。私たちは今日まで培ってきた伝統を継承しながら、時代の移り変わりに対応し、明るい豊かな社会の実現に向けた革新性のある運動を展開してゆく必要があります。
【近隣を巻き込むリーダーシップの開発】
高速中央自動車道の完成を受け米沢~福島~相馬の公共インフラが整い、各地青年会議所と協働できる状況となったものの、有効に活用できていない現状があります。各地の人口で見ると、福島市約 27 万人、伊達市約 5 万人、相馬市約 3 万人、米沢市約 8 万人となっており、各地域で連携すると約 43 万人の地域人口となります。福島青年会議所がリーダーシップを発揮し各地青年会議所との連携を強化し、魅力を再発見し、活性化させることで、地域全体の発展を目指します。
【伝統文化の継承と再発見】
福島青年会議所は、長年に渡り地域の伝統文化に携わり、次世代に伝える役割を担ってきま した。2019 年の第 50 回福島わらじまつりでは全国に誇れるまつりにするべく、生演奏で踊る「新わらじ音頭」へ大幅リニューアルをし、東北絆まつりでも披露するなど福島を代表するまつりとして知名度を高めてきました。福島わらじまつりや暁まいりなどの伝統的なまつりを継承しつつ、より一層地域住民や組織、企業との絆を深め、新たな視点で盛り上げることで地域の誇りを高めてまいります。
【ふくしまの資源再発見と活性化】
ふくしまは東北の玄関口としての公共インフラの優位性がありますが、公共インフラの優位性に着目した運動はいまだできていません。公共インフラの優位性も含めたふくしまの豊かな資源の魅力を再発見し活性化させるには、福島青年会議所がリーダーシップを発揮し、地域住民や組織、企業を巻き込む必要があります。ふくしまの魅力を最大限に引き出すことで、市民が故郷に誇りを持ち、地域を活性化させる事業を展開します。
【次世代リーダーの育成と地域の再燃】
地域の未来を担う青少年たちが、地域に誇りを持ち、積極的に社会に貢献する次世代リーダーとなれるよう、その育成に力を注ぎます。先輩方が紡いできた「わらしっ子塾」、大波三兄弟を輩出しこれからますます盛り上げていく必要のある「わんぱく相撲」を開催します。これらの事業を通じて子どもたちに自己成長の機会を提供し、夢を持つ力を育みます。地域社会に貢献する若者を増やし、地域の未来がより明るくなることを目指します。
【共鳴拡大~前向きで誇りある会員・組織~】
社会情勢の変化や少子高齢化の進行に伴い、青年会議所の会員数も減少傾向にあります。しかし地域社会に貢献し自己成長を図る場として、青年会議所は今なお大きい意義を持ちます。全会員が集う月に一度の例会では、会員同士の情報交換・共有をしながら、教養を深め、実りある時間にして参ります。また、地域の各種青年団体との関わり合いも持てる例会を運営することで、より広い視野をもち、地域を巻き込むリーダーシップ育成の場として参ります。我々がリーダーシップを発揮し、組織の運動に誇りを持って積極的に関わることで、地域の若者に対して社会の発展に寄与する意義・魅力を伝えることができます。2025 年度は積極的な会員拡大運動を展開し、志を同じくする新たな仲間と共に成長する機会を創出してまいります。
【福島 LOM ブランドの再発信】
福島青年会議所の運動や事業についての参加者は年々増え、徐々に認知度は高まってきてはいますが、一般市民やこれからのメンバー候補層にも十分に知られていない現状があります。ホームページの公開や SNS の発信に加え、地元メディアに対して最大限のアプローチを試みることで福島青年会議所の認知度を高めます。各種事業の参加数の確保はもちろん、新入会員の拡大にもつなげていくことを目指します。
【結びに】
JCI Creed には「人間の個性はこの世の至宝である」という言葉があります。様々な個性があるからこそ、自分の常識を覆す新たな考えや想像を超える経験を得られると思います。
多くの仲間、諸先輩方とのご縁のおかげで得た経験と学びによって、私自身これまで以上にふくしまを好きになりました。地域、組織のより良い未来を考える機会をいただきました。
「JC の時間は、未来への投資と事業構想の時間」という言葉も先輩から譲り受けた言葉です。JC で学べる知識や経験はもちろんですが、一番の投資は友情だと考えています。JC 運動の中で目的、目標に向かって時間を共有することで深まった友情は、未来永劫続くものとなるでしょう。JC は 40 歳で卒業という区切りがあります。転勤や各々の都合によって卒業まで一緒に過ごせない場合もあります。メンバーと一緒に活動する時間はかけがえのないものです。
青年会議所の時間を前向きに捉え、有意義にすることは必ずや未来の投資となり、地域や社業の事業構想へともつながると信じています。
福島青年会議所が目指す明るい豊かな社会の実現に向け、私がこれまで頂いてきた貴重な機会や体験の更なる提供に努めます。ふくしまのより良い未来の創造を推進する 1 年とすることをお約束し、理事長所信とさせていただきます。
「常識という垣根をとりはらえばじゃネ、世界はまるで違う…面白いことだらけよ。」
水木しげる